レジャーアセットの代表格であるゴルフ場の評価

1 種別・類型:ゴルフ場 建物及びその敷地

2 所在:I市

3 土地:1,000,000㎡以上

4 鑑定評価の条件:対象不動産は、車両運搬具・器具・備品等の動産と一体として効用を発揮しており、その状態を所与とするが、償却資産としての経済価値は僅かであるので、当該動産は評価の対象からはずした。

5 依頼の目的:事業用資産であるゴルフ場の適正時価把握のため

6 期間:2ヶ月

7 報酬額:100万円程度

8 コメント1:2020年ンのリーマンショックを経てゴルフ場もより収益性、市場性を重視した評価が要求されるようになり、本件もゴルフ場特有の事業性に応じた評価を行った。そのため採用した手法は、主にDCF法によったが、将来の予測に基づく評価であるため、一つにはその予測が現実的で不確実でないことに力点を置いた。本件の場合は急激な外部環境の変化が見込まれる特殊な立地条件にあった。二つには割引率と最終還元利回りの設定を立地の特殊性と外部環境の変化を反映させることに説得力のある説明が求められた案件である。

 コメント2:今ゴルフ場が「2025年」問題への対応に苦慮している。日本のゴルフ場の数は2202ヵ所、ゴルフ参加人口はピーク時の1993年の1400万人から2035年は500万人を割り込むと予測されている。ゴルフ人口は60代、70代が突出しており愛好者が多い団塊世代が75歳以上の後期高齢者となり運転免許証の返納や健康問題から足が遠のく見られている。そのため韓国やアジア市場の取り込みがカギとなるが、人気クラブとそれ以外の二極化が進み人口減少により客足の伸びない地方は魅力あるプランを打ち出せなければ危機が高まっていく。(日経 2025/4/22の記事より)

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