令和5年9月1日~9月30日

全国、九州、鹿児島県、市町村別に不動産価格の動きと今後の動向、不動産の有効活用、不動産の相続・遺産分割等に関する参考となる情報です。お役に立てれば幸いです。

 1. バス 10年間で約1万3千㌔の路線が廃止 【日経】

 日本でバスが運行してから20日で120年を迎えた。輸送人員は高度経済成長期に急増したが、人口減少や過疎化に加え、新型コロナウイルス禍の影響でピーク時の3分の1に縮小。この10年間で約1万3千㌔の路線が廃止となった。2024年度からの残業規制強化で運転手不足に拍車がかかる懸念もあり、外国人の活用を模索する動きも出始めた。

 2. 動き出す「金利のある世界」 【日経】

 長くゼロやマイナスだった日本の金利に変化が訪れている。7月に日銀が政策を変更したことで、お金の貸し借りの基準となる長期金利は約10年ぶりの水準まで上昇した。動き始めた「金利のある世界」は暮らしや企業経営をどう変えるのか。3つのグラフィックとともに探る。

知って安心:令和5年地価調査発表

 令和5年の基準地価は下記表の通り地方圏も含めて全国的に地価上昇が広がっていると報道されていますが、地方圏は下落が続く地域が多く、大都市圏と地方圏だけでなく地方間の格差も進んでおります。

 地価上昇をけん引しているのは大都市圏と地方4市(札幌、仙台、広島、福岡)です。地方圏の地価上昇のキーワードはインバウンド(訪日外国人)回復にわく「観光都市」、「半導体工場などの進出都市」、「県庁所在都市」です。

 地価上昇に共通していることはいずれも人口減少と高齢化に歯止めをかけている都市です。

 ①観光都市は外から人と冨をもたらしてくれます。

 ②半導体工場などの進出都市は、関連産業の進出の二重効果により生産年齢人口を引き上げ、高齢化を引き下げることにつながります。

 ③県庁所在都市は、人、莫大な補助金を使った再開発事業、それと都市施設、大学、スポーツ、イベント、歓楽街、ホテルなどの整備が群を抜いていることなどから人口の集中化と線引きにより新陳代謝が進んでおります。

 

 地価、地価の動きは都市力をみる上で重要な指標です。そもそもいわゆる地方創生が全国津々浦々まで叫ばれていますが、中央からみた地方はどのエリアの都市なのか今一つ分かりません。人口減少と高齢化を止める具体的な手立てがなければ地価の復活への道のりは険しいものと考えられます。

 3 令和5年地価調査発表 【鹿児島県】

 《鹿児島県全体》

 ・「全用途」は、32年連続のマイナス変動(▲1.2%)となったが、下落幅は、前年(▲1.3%)に比べ、0.1㌽縮小した。

 ・用途別では、「住宅地」は、26年連続のマイナス変動(▲1.2%)、「商業地」は、32年連続のマイナス変動(▲1.3%)となったが、下落幅は、前年に比べ、住宅地が0.1㌽、商業地が0.2㌽、それぞれ縮小した。

 《鹿児島市》

 ・「住宅地」は、昨年横ばいとなったが、今年はプラス変動(0.3%)に転じた。

 ・「商業地」は、2年連続のプラス変動(0.4%)となり、上昇幅は前年(0.2%)に比べ、0.2㌽拡大した。

 《変動率上位5地点》

 ・「住宅地」のプラス変動はすべて鹿児島市である。

 ・「商業地」のプラス変動は鹿児島市のほか、馬毛島効果で西之表がランクイン、奄美市のベットタウンである龍郷町がランクインした。

 《価格上位10地点の基準地》

 ・「住宅地」はすべて鹿児島市である。

 ・「商業地」もすべて鹿児島市である。

 4 甲突川、新川、稲荷川の3河川 「特定都市河川」指定へ 【鹿児島県】

 鹿児島県は鹿児島市の甲突川、新川、稲荷川の3河川の「特定都市河川」指定に向け、準備を進めている。指定後は、従来の交付金と比べ、河川流域の河道整備などへの国補助が得られやすい利点がある。整備の加速化を狙い、2023年度内の指定を目指している。

 指定されると、河道掘削や遊水地、堤防、排水機場などの整備費の半額を国が補助する。河川沿いで1千平方㍍以上の土地開発をする場合、知事の許可なしに、水害リスクを高めるような過度な開発はできなくなる。

 5 県農業試験場跡地 海保に一部売却 【鹿児島県】

 鹿児島県は21日、県有地である県農業試験場跡地(鹿児島市西谷山2丁目)の一部を海上保安庁に売却する方針を表明した。第10管区海上保安本部の職員宿舎用地に充てられる。

 海保に売却するのは、鹿児島南特別支援学校の南側に隣接する31-2街区(1万2663平方㍍)のうち約6千平方㍍。10管によると、宿舎は100戸程度が入る5~7階建てを構想。

 6 国分にスマートIC 【国土交通省】

 国土交通省は、霧島市の東九州自動車道国分インターチェンジ(IC)─隼人東ICにスマートインターチェンジ(スマートIC)を新設する事業許可をしたと発表した。県内では、九州自動車道桜島サービスエリアへの接続に次いで2例目。

 設置予定場所は国分ICから西に約2㌔、隼人東ICから東に約2.8㌔の同市国分広瀬。

 着工・完成時期は未定。


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